患者の権利と義務


2017.05.03 倫理委員会

患者様の権利

  1. 平等権:当院では全ての入院患者様の権利を平等であると見なし、民族、年齢、価値観、信仰などにより異なる待遇を受けることはなく、全ての患者様が公平な医療サービスを受けられるよう努力しております。
  2. 安全権:患者は治療・看護の担当をする医療スタッフの氏名、職務、看護項目などを知る権利が有ります。当院では全てのスタッフの名札の装着を義務付ける故、名札の装着をしていないスタッフがいた場合、患者はそのスタッフによる医療措置を拒否することができます。
  3. 知る権利:患者様には病状、病因、診断、治療計画、予後の状況を知る権利があります。また、手術内容、手術の成功率、起こり得る合併症およびリスクなどを知る権利があります。薬物の効果、副作用、使用方法をも知る権利があります。また、病気に関する基礎知識および退院後の自宅でのケアに関する情報を得る権利があります。当院では、医師および医療スタッフが、診察時に、患者様またはご家族に病状、検査等に関する情報、治療方針、予後の状況について説明することが義務づけられております。医師または医療スタッフによる医療サービスについてご質問がある場合、患者様は医師または医療スタッフに質問や説明を求めたりすることができます。
  4. 同意権:手術、麻酔、輸血、その他の侵襲性のある検査または治療、臨床研究、臨床試験などを受ける前には、法に基づき、同意書に署名する必要があります。当院では規定により、患者様、患者様の配偶者、親族、関係者の方に同意書への署名をしていただきます。署名そる前には、医師より手術方法、理由、成功率、起こり得る合併症およびリスクについての説明があります。患者様ご本人または配偶者、親族または関係者の方の同意が得られた場合のみ、治療、検査、臨床研究、臨床試験などを行います。ただし、緊急の場合、患者様の命を救うために、医療法の規定に従い、同意を得ずに手術を行うことができます。
  5. 選択権、拒否権:検査および治療に関するメリットとリスクの説明を受け、理解された上で、患者様は医師の勧める検査、治療、手術または臨床研究、臨床試験を受けるか拒否するかを選択する権利を有します。また、安全性および実行性において、患者様はセカンドオピニオンを求めたり、同意を取り消したり、処置または治療の拒否や中断を求める権利を有します。
  6. 申請権:患者様ご本人、法定代理人または正当な権利を付与された方からの申請により、患者様はご自身の各種証明書、検査報告のコピー、出生証明、レントゲン写真のコピー、診断証明、病歴の概要などの資料を取得する権利を有します。
  7. プライバシー権:当院では患者様のプライバシーを尊重し且つ保護しております。患者様は治療過程で、医療スタッフからの尊重、思いやり、プライバシー権の保護を受けることができます。当院は患者様の治療中に知りえた病状、健康などについての一切の情報を、法に基き厳密に管理することを義務付けられています。お見舞いに来られた方に、患者様の入院情報をお伝えしたくない場合は、当院までお知らせください。当院では、患者様のご親族、お付き添いのご家族の要求に応じ、患者様の病状を随時お伝えすることにしております。特定のご家族に病状をお伝えしたくない場合、事前に書面でナースステーションまたは主治医までお知らせください。当院では、倫理法に基づく範囲内で患者様のご意思を尊重して対応いたします。医学的研究のために患者様のカルテ資料を用いる場合、当院の「医学倫理委員会」による審査を経て、患者様の安全およびプライバシーを保護する必要があります。
  8. ホスピスケア:患者様は治療の自主権を守るため、個人要望を提出する権利を有します。当院では「ホスピスケア要望書」、「心肺蘇生術拒否(Do Not Resuscitate)同意書」、「医療委任代理人委任状」、「ホスピスケア要望撤回声明書」を用意しています。これにより、末期症状の患者様に対して、患者の意向を尊重し、積極的な治療や延命を行わず、痛みや苦しみを和らげたり、取り除いたりする治療のみを提供いたします。詳細については当院のスタッフにお問い合わせください。
  9. 臓器の提供:患者様は臓器提供を申し出る権利を有します。当院では「臓器提供同意書」を用意しており、臓器提供の根拠にするとともに、ご家族に患者様のご意向を理解していただくために用いています。
  10. 痛み緩和ケアの権利:痛みの感覚を訴え、痛みの緩和を求めることは全ての患者様が有する権利です。患者様には痛みの緩和と生命の尊厳を守る権利があります。患者様は当院の医療スタッフに痛みの問題をお伝えください。当院では痛み緩和ケアを積極的に行い、闘病生活でもより良い生活の質を維持できるように努めています。
  11. 訴求権:当院の入院サービスについてご意見がある場合、ご提示ください。
    ご意見の提示方法:
    1. (1)各ナースステーションおよびご意見専用電話番号02-27718151(内線2892) サポートセンターまで。
    2. (2)当院ホームページE-mail:services@tahsda.org.tw

患者様の義務

  1. 適切な医療サービスを提供するために、病状、過去病歴、薬物アレルギー、アレルギー歴を正確に医師および他の医療スタッフにお伝えください。
  2. 治療の決定にあたり、治療の拒否または治療を受けた場合に起こり得るリスクについて知ることができます。患者様は関連する同意書に署名する義務があり、自ら選択した治療方式についてはその結果についての承諾を頂きます。文書に署名する前、全ての内容をよくお読みいただき、ご理解ください。ご不明な点につきましては、医師または看護師にお尋ねください。
  3. 患者様の健康を守るため、治療や入院計画について、患者様の積極的な参与とご協力をお願いいたします。薬物投与または治療を行う前、医師または看護師が患者様のお名前を確認したか否かを確かめてください。
  4. 薬物の名称、数量が薬の袋に記載された内容と誤っていないか確認し、薬物の正しい服用方法を理解してください。また、医療スタッフの治療計画にご協力ください。治療計画を受けることができない場合、又は他の治療方法に変更する場合、それぞれの理由を医療スタッフにお伝えください。
  5. 医療計画または健康指導にご不明な点がある場合は、すぐに医療スタッフにお尋ねください。治療過程で疑問が生じた場合、すぐに医療スタッフまたは当院までご意見、ご質問をお寄せください。
  6. 政府の法令および当院の規定をお守りいただく義務があります。医療スタッフに虚偽の資料または診断証明の作成を求めてはいけません。また、他人の身分証や健康保険証を借用して診察をうけることは禁止されています。当該事実があった場合は、法的責任を負わなければなりません。
  7. 入院期間中は、当院が処方した以外の薬の服用を避けてください。万が一服用された場合は医療スタッフにお知らせください。患者様の利益と健康を守るために、不審者から物品や医療用品を薦められた場合、ナースステーションまでご連絡ください。
  8. 費用のお支払いは、患者様の責任である事をご了承ください。