人工膝関節置換術



Ceferino Chua医師より回答
あなたの膝関節が進行性の関節炎、外傷、その他まれな破壊性関節疾患によって損傷を受けている場合、痛みやこわばりが強くなり、それが服薬で解消されない場合、日常機能に支障がある場合は、この手術を受けるかどうか検討してみてください。


膝関節置換術を受けるかどうか、また受ける場合いつにするかという判断は簡単ではありません。患者様には、TKRのリスク、効果、起こり得る術後の結果を知っていただくことで、その判断がしやすくなります。


人工膝関節置換術のリスクには、脚にできた血栓が肺に到達する(肺塞栓)があります。肺塞栓は、息切れ、胸痛、さらにショックまでも引き起こす場合があります。その他に、尿路感染症、吐き気、嘔吐(通常は鎮痛剤を原因とする)、慢性的な膝関節痛やこわばり、膝関節内出血、神経損傷、血管損傷、再手術を必要とする膝の感染症などのリスクがあります。さらに、麻酔によって心臓、肺、腎臓、肝臓を損傷するリスクがあります。


ほとんどの活動を再び行えるようになりますが、術後の膝に過度の負担をかけるような活動は避けたほうが良いでしょう。術後の膝関節に順応するために、以下をお勧めします。


歩行器や松葉杖を操作できるよう、家具の配置を変える。

滑ったり、転んだりする原因となるものを取り除く。(小さな敷物など)

歩き回る場所に置いてある電気コードが緩い場合は、しっかり留める。

シャワー用の椅子や手すりを設置し、トイレの便座を高くする(プラスチック製のスナップ式のものがあります)。

持ち手の長い靴ベラなどの補助器具を準備する。膝を深く曲げる必要のないように、お助けハンドやリーチャーを用意する。


麻酔の影響を弱め、傷口の治癒を促すためには、早期運動が重要です。

四頭筋の筋力を徐々に鍛える必要があるでしょう。(手術前には膝の痛みが原因で活動が不足し、四頭筋が衰弱している可能性が高いため)

数日間は食欲が減退し、吐き気を感じたり便秘になることがあるかもしれません。これはよくあることです。術後のケアを楽にするため、手術中に導尿カテーテルを挿入する場合があります。導尿カテーテルは、通常翌日に取り外されます。それまでに、患者様は歩行器を使って歩くことができるようになっていると考えます。

担当医が傷口のケア、疼痛管理、食事、運動について具体的な指示を行います。

疼痛管理は、早期回復のために重要です。疼痛耐性は人それぞれです。必要な投薬量を管理するために点滴が必要な人もいます。投薬は1日2日で終わるものですから、鎮痛剤への依存を心配する必要はありません。


術後の経過によりますが、入院は3日から7日間です。

通常、以下を目安に退院を許可しています。

一人でベッドに乗り降りできる。

膝を90度まで曲げることができる。

膝をまっすぐに伸ばすことができる。

松葉杖または歩行器を使って、水平面を歩くことができる。

術後3か月から6か月間は下肢に軽度のむくみが現れます。頻繁に足を上げるようにしてください。


創傷部は清潔で乾いた状態に保つ。

術後7日から10日間で抜糸します。

創傷部が赤くなったり、膿が出始めたりした場合は医師に申し出てください。

ふくらはぎの痛み、息切れ、胸痛がある場合は、血栓の疑いがあります。このような症状がある場合は、医師に申し出てください。


術後少なくとも2か月は運動を続けてください。

膝を最大範囲まで動かすようにしてください。エアロバイクに乗ってみてもいいでしょう。

左膝のみ置換術を行った場合は、1週間後に運転することも可能です。右膝の置換術を行った場合は、運転は6週間から8週間は避けてください。

術後4週間から6週間後には性交渉を再開しても大丈夫です。

職場で行う活動内容にもよりますが、職場に復帰するまでには6週間から8週間かかる場合があります。

推奨される活動:好きなだけ歩いても良いですが、距離は徐々に延ばしてください。

術後6週間から8週間後からは、水泳もお勧めします。エアロバイクもお勧めです。

可能な活動:ゴルフ(スパイクなしの靴を履き、カート付きで)、ダンス、水平面でのサイクリング。

避けるべき活動:テニス、バドミントン、コンタクトスポーツ、スカッシュ、ラケットボール、ジャンプ、スクワット、スキー、ジョギング。

重いもの(40パウンド以上)を持ち上げないでください。


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